原川ボス 今月のコラム

2025年09月29日

防災月間到来

9月も半ばを過ぎ、ようやく朝晩には
秋の気配が感じられるようになりました。
あっという間に今年も残り3か月弱です。
夏の疲れが残っている方も多いかもしれませんが、
なるべく無理せず過ごしたいですね。
また、巷ではコロナの感染者が増加しているようです。
罹患しないように体調管理に気をつけていきましょう!

さて、今回のテーマは「防災月間到来」です。猛暑の夏を経て、今年も防災の日(9月1日)を迎えました。今年は日本各地で豪雨をはじめとする自然災害が相次ぎましたね。身近なところで言うと、静岡県牧之原市では9月4日に竜巻が発生し、住宅の屋根が飛ばされる、電柱が倒れるなどの甚大な被害が出ました。気象庁によると、竜巻の規模は過去最高クラスと推定されており、突風による被害の危険性が改めて注目されています。気候の不安定さが増す中、私たちの暮らしも災害への備えを見直す時期かもしれません。
静岡県は、こうした自然災害への備えが昔から進んでおり、特に住宅の耐震基準が厳しいことで知られています。その背景にあるのは、「南海トラフ地震」への警戒です。静岡県は、「安政東海地震(1854年)」や「昭和東南海地震(1944年)」など、過去に南海トラフ沿いで大地震が発生した地域です。そのため、国の基準に加えて県独自の耐震診断制度や補助制度が早くから整備されてきました。
全国的に知られているのは2001年に立ち上げられた木造住宅の耐震化プロジェクト「TOUKAI-0」ですが、それ以前から、耐震化への取り組みが進められていました。1978~1980年にかけて、木造住宅の耐震診断基準及び改修設計指針、RC造建築物構造設計指針などを独自に整備。さらに「わが家の専門家診断事業」では、電話で申し込める無料診断制度を導入し、住民の意識向上に貢献してきたのです。
こうした県の取り組みに加えて、浜松市では地域ごとの「自主防災隊」も大きな役割を担っています。「自主防災隊」とは、町内会や自治会を母体とした住民主体の防災組織。災害時の初動対応や避難誘導、安否確認などを行う体制が整えられています。私が暮らす地域では、これまでに消火器の使用訓練や放水訓練、炊き出しの実習などが行われ、実践的な備えを進めています。また、何年かに一度、賞味期限が近づいた保存食や水を住民に配布する活動もあり、備蓄品の循環と防災意識の向上に役立っています。
自然災害はいつ、どこで起きるかわかりません。だからこそ、日頃からの備えが何よりも大切です。住宅の耐震化を見直すのはもちろん、地域の防災活動への参加や、自分自身の意識を高めることなど、それぞれの備えが少しずつでも進んでいけば、安心につながっていきます。他人事ではなく自分事として、防災について考えていきましょう! 
(2025年9月17日 記)

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原川誠
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2025年07月30日

季節の変化、まちの変化

7月4日、東海地方は梅雨明けを迎えました。
平年より15日早く、昨年より14日早いという、
統計開始以来3位タイの早さだったそうです。
今年も、平年より気温が高い傾向にあるようですね。
すでに猛暑日のニュースが続いています。
皆さま、水分補給や涼しい環境の確保に気を配り、
体調には十分気をつけてお過ごしください。

今年は、セミの声があまり響いていない気がしませんか。どうやら猛暑や環境の変化の影響で、羽化の時期が遅れたようです。セミの鳴き声が聞こえないと、季節の移り変わりがどこか曖昧に感じられますね。とはいえ、気温はすでに真夏並み。なんだか少しチグハグな、そんな夏の始まりです。
さて、今号のテーマは「仕事の変化、街の変化」です。まずは仕事について。新築戸建て住宅向けの建材市場は、昨年よりはやや回復傾向が見られますが、依然として厳しい状況が続いています。毎年住宅の着工数そのものが減り続けている中で、今年度に関して言えば、4号特例改正による建築基準の厳格化が大きな影響を与えているようです。この改正は4月から適用されたため、駆け込み需要が見込まれていた3月を過ぎて、近頃その影響が現れてきているところです。ただ、弊社では駆け込みによる顕著な動きは少なかったため、今のところ大きな変化は感じていません。
このコラムでも以前からお伝えしていますが、これからは住宅だけでなく、店舗や工場、倉庫などの「非住宅」分野への対応が重要になってきます。市場はすでに成熟していて参入は容易ではありませんが、設備投資が盛んな分野なので、可能性は十分にあると考えています。いろいろな課題はありますが、機会を見つけながら進んでいけたらと思っています。
次に、浜松を外側から見て感じたことについて。先月は、静岡市へ2度足を運ぶ機会がありました。静岡駅周辺はにぎやかな商店街が広がり、日暮れを過ぎても多くの学生や家族連れが行き交い、浜松とはまた違った街の表情を感じました。浜松は製造業の根づいた都市であること、静岡市は官公庁が集まる都市であること。この差が大きいような気がします。
しかし、これから浜松駅周辺も、変化していくかもしれません。というのも、スズキが駅南エリアに約6000平方メートルの土地を取得したり、常葉大学が同じく駅南エリアに新キャンパスへの移転を予定していたりと、新たな人の流れが生まれる兆しが見えてきたからです。若い世代が増えると、街の景色もぐっと変わっていくように思います。今後の展開が楽しみです。
最後になりますが、6月下旬には大阪万博に行ってきました。仕事で関わりのある方々とともに向かったのは、国連のパビリオンです。国際連合創設80周年を記念し、「人類は団結したとき最も強くなる(United for a Better Future)」をテーマに構成されており、国連の活動やSDGsを親しみやすく伝える展示が印象的でした。会場を歩いていたら、前回万博を訪れた時の記憶がふとよみがえり、懐かしくなりました。今回は外国からの来場者がとても多く、円安の影響やインバウンド需要の高まりなど、時代の動きを肌で感じる機会にもなりました。会期中に、もう一度個人でも訪れてみたいと思っています。
仕事や旅で一時的に日常を離れると、あらためて自分が暮らす浜松のことを考えるきっかけになります。仕事だけでなく、街の変化にも目をこらしながら、これからもしなやかに前へ進んでいきたいと思います。
(2025年7月7日 記)

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2025年05月30日

浜松まつりと近況

浜松まつり一色だったゴールデンウィークが終わり、
日常が戻ってきました。
少し前まで長袖を着ていたのに、
今はもう半袖じゃないと過ごせないぐらいの陽気。
5月とは思えない気候が続いています。
寒暖差疲労が心配な時期だけに、
体調管理に注意して過ごしたいですね。

さて、今回のテーマは「浜松まつりと近況」です。
まずは浜松まつりのことからお伝えします。今年の来場者数は3日間で約250万人。昨年度より4万人増え、嵐の松本潤さんが参加した2023年に次いで過去2番目に多い人数でした。天候に恵まれたことや、市中心部会場のイベントの時間を昨年よりも延長したことなどが、来場者数増加の理由だと言われています。加えて、近頃の物価高によりレジャー費を抑えたい人たちが、遠出するよりも近場のイベントを選んだ、ということも理由であるようです。
浜松まつりは長い年月の間にさまざまな変更が為されてきました。古き良き時代から参加してきた身からすると、御殿屋台引き回しの開始時間は、もっと遅くした方が観光客に喜ばれるのではないかと思っています。御殿屋台は華やかな装飾が施された、豪華絢爛さが見ものです。太陽の光の下でも十分見ごたえがありますが、ライトアップした御殿屋台こそ「見に来てよかった」と感動していただけるものだと思います。いろいろな規制や条件などを踏まえて決定した開始時間だということは理解できるのですが、個人的には完全に日が暮れてからスタートできたらいいのになぁ、と思ってしまうのです。来年はどうなるでしょうか……。
さて、次に最近の仕事関連の動向について。以前お伝えしたように4月から「4号特例」が縮小されました。「4号特例」とは簡単に言うと一般的な木造2階建ての住宅の建築確認申請を免除することです。この特例が廃止となると、建築事業者の負担が増える上に、完成までの日数が従来よりも長くなってしまう可能性が高いので、なんとか2024年度中(3月末まで)に着工すべく、駆け込み需要がありました。しかし、そんな駆け込み需要も、昔に比べるとそれほどの忙しさでもなく……。住宅価格上昇は止まらず、今年も新築戸建て住宅の着工数は伸び悩みそうです。
現在も、マイホームを持つことを迷っているご家庭は多いと思いますが、そんな中でも家づくりのトレンドや動向のチェックは続けていただきたいです。というのも、限りある予算の中で、自分たちの希望が叶う家をつくるためには最新の情報を集めることが不可欠だからです。
たとえば、一説によると、近年の家づくりのトレンドは「省エネ」です。「断熱性や気密性に優れていること」、「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」などを実現することで、建築時のコストは高くなっても、住んでからのランニングコストは抑えられるので、生涯暮らす家として見ると安く済むこともあり得ます。たとえ迷う時間が長くなっても、その分多くの情報を得られるので、じっくりと理想の家づくりを進められる、と考えることもできます。
どんなことであっても、視点を変えれば逆風が追い風に感じるかもしれませんね。弊社も、いろいろな事態を想定しながら、荒波を乗り越えていきたいものです。
(2025年5月8日 記) 

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