2023年09月28日
2023年の着工戸数の動向とDX化
暦の上では秋が深まる時季ですが、
このコラムを執筆している9月上旬も、
相変わらず暑い日が続いています。
今年は、連続真夏日の記録更新が話題になりましたね。
早く衣替えがしたくなる気温になってほしいです。
天候と言えば、引き続き心配なのが大雨です。
不測の事態にも慌てず行動するために、
改めて備えをきっちりしておきたいですね。
さて、今回のテーマは「2023年の着工戸数の動向とDX」です。
世間ではノーマスクの人が増え、ウィズコロナの時代のはじまりを感じます。さまざまな会合が本格的に再開し、大勢の集まりに顔を出すことにためらうこともなくなりました。インフルエンザと同様に、コロナの感染者がゼロになることはないでしょうが、普段から予防を徹底し、コロナ前の生活に近づけていけると良いですよね。
今年も物価上昇が続いていますが、住宅価格は高止まりで落ち着いています。今後、大きく値下がりすることはないと言われているので、家づくりを考えている方は、今の価格を念頭に置いて検討すると良いと思います。
毎年、夏の暑い時期は着工戸数が停滞するものですが、9月以降は着工戸数が増加していくのが通例でした。しかし、今年はどうもそうはいかないようです。建設経済研究所の8月の発表によれば、2023年度の新設住宅着工戸数は、前年度比0.9%減の85.3万戸の予測だそうです。その理由は、建設コストの高止まりや円高の影響、住宅ローン金利上昇に対する懸念などのマイナス要因が続いていること。しかし、2024年は、住宅取得マインドの回復が期待されることから、微増の85.5万戸と予測されています。住宅関連の展示会も、コロナ前と同様の形態で開催されるようになりましたし、これからの好転を期待したいです。
近年、建材業界でも何かと話題に上るDX(デジタルトランスフォーメーション)。デジタル技術を活用し、従来の業務プロセスやビジネスモデルを変革し、業績の向上や競争力の強化を図る取り組みです。しかし、日本の建設業界や建材業界は、職人さんの高齢化や後継者不足などの問題から、なかなか現場でのDX化が進みにくいのが現状です。デジタルスキルを持つ専門家が、現場でのトレーニングや教育プログラムを根付かせることでDX化を推し進めようという動きも出ていますが、我々の身近で考えると、まずはFAXでのやり取りをメールでのやり取りに変えるところから……が第一歩ですね。便利なものは積極的に取り入れて効率化を図り、時代の変化を恐れずに、成長を続ける。そんな志を持って、建材業のDX化にも取り組みたいものです。
(2023年9月8日 記)
- 名前
- 原川誠
